心理学勉強記録

このブログは、心理学を学んでいる私が、日々のテキストを自分なりに解釈しながらアウトプットしていく記録です。 主に自分自身の復習用として作成していますが、心理学に興味のある方、これから学び始める方にとっても、何かしら参考になる部分があれば幸いです。

『物語としての心理療法』要約⑫ ― 第2章:認識としてのナラティヴ──時間性と「物語化」の意味

※本記事は、ジョン・マクレオッド著『物語としての心理療法』(誠信書房)第2章の要約および私見を交えた学習記録です。ナラティヴ・アプローチに関心を持つ初学者にも親しみやすい語り口で整理しています。

 

 

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前回の記事では、「ストーリー」と「ナラティヴ」という言葉の違いを整理しました。今回は、ブルーナーの研究を中心に、ナラティヴにおける「順序性」「逸脱の説明」「主観性」「多義性」といった特徴を紹介します。

 

 

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ナラティヴの第一の特徴は順序性です。ストーリーは、出来事の時間的な順序に沿って組み立てられます。しかしブルーナーは「出来事は単独では意味を持たず、物語全体の筋の中で初めて生きた意味を持つ」と述べています。ストーリーの順序性は、過去と未来を連続させ、時間の中で生きる私たちの経験を整理する役割を果たしています。ナイメイヤーは「ナラティヴは歴史と予期の二つの次元を持つ」と説明し、過去の選択的記憶と未来への期待がストーリーの推進力になると述べています。

 

 

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次に、逸脱の説明という機能です。人が物語を語るのは、予想された流れや社会的規範からの逸脱を説明したいときです。通常どおりの出来事は語られることが少なく、「物語化」されるのは想定外の出来事に意味を与え、心の整理を行うためなのです。

 

 

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主観性もナラティヴの本質的特徴です。物語には語り手や登場人物の内的世界が含まれており、ブルーナーはこれを「主観化」と呼びました。ストーリーは、アイデンティティや意図、感情など、語り手自身の内面を表現する行為なのです。

 

 

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さらに、ナラティヴには多義性があります。物語は特定の場や聴き手との関係で絶えず修正され、新たな意味が生まれます。E.ブルーナーは「物語は全体の一部を表すにすぎず、固定された過去の意味は存在しない。新たな語りごとにストーリーは再構築され、新しい意味が生まれる」と指摘しました。つまり、ナラティヴは語る状況や聞き手によって常に変化し続けるものなのです。

 

 

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本章を読み進める中で、ナラティヴという営みが「時間を生きる経験そのもの」だということを改めて実感しました。出来事を物語化しながら、私たちは世界を理解し、自分を位置づけ、未来への可能性を紡いでいるのだと思います。

 

 

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