心理学勉強記録

このブログは、心理学を学んでいる私が、日々のテキストを自分なりに解釈しながらアウトプットしていく記録です。 主に自分自身の復習用として作成していますが、心理学に興味のある方、これから学び始める方にとっても、何かしら参考になる部分があれば幸いです。

【心理統計入門⑥】相関とは何か?──因果との違いと握力×算数の意外な関係

はじめに

 

「相関がある=因果がある」と思い込んでいませんか?

統計学ではこの2つをきちんと分けて考えます。

今回は、心理統計でとても大切な「相関」の基本をやさしく整理します。

 

 

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1.相関とは

 

相関とは、二つのデータの間にどのくらい関係があるかを表すものです。

たとえば「身長が高い人ほど体重が重い」というような関係を見つけたいときに使います。

 

ただし、相関が示すのは「直線的な関係」だけです。

曲線的な関係や複雑なパターンは相関では捉えられません。

 

 

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2.似ているけれど違う3つの関係

 

相関:二つのデータが一緒に増えたり減ったりする関係。

 

独立:お互いにまったく関係がない状態。

 

因果:一方が原因となり、もう一方が結果として変化する関係。

 

 

大事なのは「相関があっても因果とは限らない」という点です。

たまたま同じ方向に動いているだけのこともあります。

 

 

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3.相関を調べるには

 

相関を確認する方法は主に二つあります。

 

1つ目は、データをグラフにして全体の並びを見ること。

右上がりなら「正の相関」、右下がりなら「負の相関」と言えます。

 

2つ目は、数値でどのくらい関係があるかを表すこと。

このとき使うのが「相関係数」と呼ばれる指標です。

値が1に近いほど強い関係があり、0に近いほど関係が弱いと考えます。

 

 

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4.相関係数の読み方

 

0に近い:ほとんど関係がない。

 

プラスに大きい:片方が増えると、もう片方も増える。

 

マイナスに大きい:片方が増えると、もう片方は減る。

 

 

ただし、「関係がない」と見えても、曲線のような形の関係が隠れていることもあります。

つまり、数字だけで判断すると間違えることがあります。

 

 

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5.相関があっても因果とは限らない

 

次の例を考えてみましょう。

 

小学1年生から6年生までのデータを集めて、

「算数のテストの点数」と「握力」の関係を調べたところ、

強い相関が見られました。

 

しかしこれは「算数が得意だから握力が強い」という意味ではありません。

実際には、「学年」という第三の要因が両方に影響しています。

学年が上がれば勉強の内容も体の成長も進むため、どちらも自然に上がるのです。

 

このように、背後にある別の要因が関係して生じた見せかけの関係を「疑似相関」と呼びます。

 

 

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6.疑似相関を見抜く方法

 

疑似相関を避けるためには、第三の要因を分けて考えることが大切です。

たとえば「学年ごとに分けて分析する」と、本当に関係があるかどうかを見極められます。

このようにデータをグループに分けて比較することを「層別化」または「統制」といいます。

 

 

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7.まとめ

 

相関とは、二つのデータの直線的な関係を表すもの。

 

相関があっても、必ずしも因果関係があるとは限らない。

 

背後にある要因が作り出す「疑似相関」に注意が必要。

 

正確に判断するには、層別化や統制が欠かせない。

 

 

 

 

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