質的データにおける相関
質的データ(数値ではなく、順位やカテゴリーなどで表されるデータ)にも、
「どの程度関係があるのか」を調べる方法があります。
代表的なのが 順序相関 と 名義相関(=連関係数) の2つです。
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💬 ① 順序相関(スピアマンの順位相関係数)
> 数値そのものではなく、順位(順序) に注目して相関を求める方法です。
もとのデータを「大きい順」または「小さい順」に並べ、
それぞれに順位(rank)をつけ、その順位同士で相関を計算します。
この方法は「スピアマンの順位相関係数」と呼ばれます。
(例)
X Y rankX rankY
20 160 1 3
21 172 2 4
25 176 3 5
34 152 4 1
48 155 5 2
> 各変数の「順位」の対応関係から相関を求めます。
順位の並びが似ていれば正の相関、反対なら負の相関となります。
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💬 ② 連関係数(名義相関)
> 一方、データが「はい・いいえ」「男・女」などの
**カテゴリー(名義尺度)**の場合は、
値の大小ではなく、グループ間の関係性を調べることになります。
このときに使うのが「連関係数」です。
> カテゴリーを一時的に数値に置き換えて相関を求めます。
たとえば次のように単純な2カテゴリーのデータを設定します。
はい → +1
いいえ → 0
> このように数値化して相関を求めることで、
カテゴリー間の関係(=名義相関)を把握します。
「はい」が多い組み合わせほど正の連関があり、
「はい」と「いいえ」が混ざるほど関係は弱まります。
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🔍 まとめ
> スピアマンの順位相関:順位データ(順序尺度)向き
連関係数(名義相関):カテゴリー(名義尺度)向き
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