① 性格とは何か?心理学の基本的な考え方
心理学では、性格を一つの視点だけで説明しません。
人の性格は、「どんなタイプか」「どんな傾向をもつか」、
そして「どんな人生を生きてきたか」という
複数のレベルから理解されてきました。
ここでは、性格を
型・特性・物語という三つの見方から整理していきます。

② 性格を「型」で捉える考え方(類型論)
初期の心理学では、人の性格を
いくつかの「タイプ」に分類して理解しようとしました。
この考え方を類型論といいます。
クレッチマーは体型と性格の関係に注目し、
ユングは内向・外向や心の働きの違いから
性格のタイプを整理しました。
「人はどのタイプに当てはまるか」という発想が
この段階の特徴です。

③ 性格を「特性」として測る考え方(特性論)
やがて心理学は、性格を
「どのタイプか」ではなく、
「どの特徴をどの程度もっているか」で
捉えるようになります。
この立場を特性論といいます。
オールポートが特性という考え方を整理し、
キャッテルは統計手法を用いて
性格特性を数量的に抽出しました。
性格が測定できる対象として扱われるようになった点が、
大きな転換でした。

④ 現代心理学の主流:ビッグファイブ理論
現在、性格研究で最も広く使われているのが
ビッグファイブ理論です。
性格は5つの基本的な因子の組み合わせで表されると考えます。
このモデルは文化や国を超えて安定して確認されており、
実証研究や性格検査、臨床や教育の分野でも
幅広く活用されています。
心理学における「性格理解の共通言語」と言える理論です。

⑤ 性格は「人生の物語」としても理解できる
性格は数値や特性だけでは語りきれません。
人は、自分の人生をどう意味づけ、
どんな物語として語るかによって
自己イメージや行動の方向性を形づくっています。
榎本やマクアダムスの理論では、
この**自己物語(ナラティブ)**の視点が重視されます。
性格とは、特性の集合であると同時に、
「その人が生きてきた物語」でもあるのです。

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